「ローマ字を打っているのに、ひらがなにならない!」「Aを押したら『ち』が出てきた!」——プログラミング教室で小中学生を教えていると、練習を始める前のこうした「キーボードが変!」という相談がとてもよくあります。ほとんどの場合、パソコンはこわれていません。どこかのキーをまちがえて押してしまい、設定が切りかわっているだけです。この記事では、教室でよく対応するトラブルを順番に紹介します。上から自分の症状をさがして、その場で直してみてください。
ローマ字を打ってもひらがなにならない
「ka」と打ったのに「か」にならず、そのまま「ka」と表示される——いちばん多いトラブルです。これは、日本語入力がオフ(英語モード)になっているのが原因です。
キーボードのいちばん左上、Escキーの下あたりにある半角/全角キーを1回押してみてください。これが日本語入力のオン・オフを切りかえるスイッチです。画面の右下に「あ」と出ていれば日本語入力オン、「A」と出ていれば英語モードです。
逆に、英単語コースなどでアルファベットを打ちたいのに「あ」が出てしまうときも、同じ半角/全角キーで切りかえられます。「打つ前に右下を見て、『あ』か『A』かを確認する」というクセをつけると、このトラブルはぐっと減ります。
「A」を押したら「ち」が出る——かな入力になっている
Aを押すと「ち」、Kを押すと「の」が出てくるときは、入力方式が「かな入力」に切りかわっています。キーに小さく書かれているひらがなが、そのまま入力されるモードです。ローマ字入力にもどすには、次のどちらかを試してください。
- かんたんな方法:Altキーを押しながらカタカナひらがなキー(スペースキーの右にあるキー)を押す。「かな入力に切り替えますか?」と聞かれたら「いいえ」、「ローマ字入力に切り替えますか?」なら「はい」を選びます。
- 設定画面から直す方法:画面右下の「あ」または「A」を右クリックして、「設定」→「全般」を開き、「入力設定」の「かな入力/ローマ字入力」を「ローマ字入力」に変えます(Windows 11 の Microsoft IME の場合)。
ローマ字入力とかな入力のちがいや、どちらで練習するのがよいかは、ローマ字入力とかな入力はどっちがいい?の記事でくわしく説明しています。
大文字ばかり出る——Caps Lock がオンになっている
アルファベットを打つと「HANABI」のように全部大文字になってしまうときは、Caps Lock(キャップスロック)がオンになっています。キーボードの左はし、Tabキーの下にあるキーです。
直し方はかんたんで、Shiftキーを押しながらCaps Lockキーを押すだけです。キーボードの右上などにあるランプ(鍵マークや「A」のマーク)が消えれば、元にもどっています。Aのとなりにあるキーなので、タイピング中にまちがえて押してしまいやすいのです。「急に大文字になったら Shift+Caps Lock」と覚えておきましょう。
テンキーの数字が打てない——Num Lock を確認
キーボードの右側にある数字のかたまり(テンキー)を押しても数字が出ない、またはカーソルが動いてしまうときは、Num Lock(ナムロック)がオフになっています。テンキーの左上にあるNum Lockキーを1回押せば、数字が打てるようになります。
ノートパソコンにはテンキーがない機種も多く、その場合は上の段の数字キー(1〜0)を使います。カタカタランドのゲームでは数字はほとんど使いませんが、学校の授業や調べものでは出番があるので、覚えておくと安心です。
「@」や記号の位置がおかしい——キーボード配列の設定
キーに書いてあるとおり@を押したのに「[」が出る、Shift+2で「"」のはずが「@」が出る——こんなときは、パソコンがキーボードの種類(配列)をまちがえて認識しています。日本で売られているキーボードの多くは「日本語配列(106/109キーボード)」ですが、設定が「英語配列(101/102キーボード)」になっていると、記号の位置がずれてしまうのです。
Windows 11 では、「設定」→「時刻と言語」→「言語と地域」→「日本語」の「言語のオプション」を開き、「キーボード レイアウト」を「日本語キーボード(106/109 キー)」に変更して、パソコンを再起動すると直ります。ここは保護者の方といっしょに操作するのがおすすめです。
Chromebook(GIGAスクール端末)の場合
学校から配られている Chromebook は、キーの並びが少しちがいます。日本語と英語の切りかえは、スペースキーの左右にある英数キーとかなキーで行います。かなを押せば日本語入力、英数を押せば英語入力です。
この2つのキーがない機種でも、Ctrl+Space(コントロールキーを押しながらスペースキー)で入力の切りかえができます。画面右下の「あ」「US」などの表示で、いまどのモードかを確認できるのは Windows と同じです。学校の端末は設定が変えられないこともあるので、うまくいかないときは先生に相談してみてください。
直ったら、さっそく練習しよう
ここまでのトラブルは、どれも「こわれた」のではなく「設定が切りかわっただけ」です。一度自分で直せると、次からはあわてずにすみます。教室でも、直し方を覚えた子は「先生、直せたよ!」とうれしそうに報告してくれます。トラブル対応も、りっぱなパソコンスキルのひとつです。
キーボードが元どおりになったら、そのまま練習を始めましょう。カタカタランドの花火タイピングは、正しく打つほどコンボがつながって花火が打ち上がるゲームです。打ち方の基本から確認したい人はホームポジションの覚え方を、「ん」や小さい「っ」の打ち方でつまずいている人は「ん」と「っ」のローマ字の打ち方を読んでみてください。